奈良の靴下 それぞれの形
奈良公園バスターミナルで開催された「新春靴下の市」が、先日終わりました。観光地としてにぎわう場所で、この日は奈良で作られた靴下が主役となり、各ブランドの靴下が勢ぞろいしました。奈良県が、靴下の生産量日本一であることは、県内では、少しは認知されてきましたが、どれほど多様な作り手がいるのかは、意外と知られていないかもしれません。会場に並んだ靴下は、どれも「奈良製」。同じものは一つとしてなく、履き心地を大切にする、丈夫さを追求する、素材や編み方に工夫を凝らす、それぞれのブランドが、自分たちなりの答えを探しながら、日々ものづくりを続けています。奈良の靴下産地は、決して一枚岩ではなく、大小さまざまなメーカーが点在し、同じ地域で互いに刺激を受けながら技術を磨いてきた歴史があります。競争の中で生まれた工夫や改良が、奈良の靴下全体の品質を底上げしてきたように思います。今回、他のメーカーと並んで販売の場に立ち、「奈良の靴下」は誰か一社が支えているのではなく、それぞれの現場が踏ん張り続けてきた結果なのだと、あらためて実感しました。普段何気なく履いている靴下の中に、実は県内の工場や職人の知恵と努力が詰まっている、そんな足元の産業に、少し目を向けてみるきっかけになればと思います。
(2026年1月28日 宇宙一靴下大好き社長 西垣和俊)


















